21:50
下田さんを助手席、山根さんを後部座席に乗せ、会社の正門で信号待ちをしていた。
目の前は大きな国道で、その道の向こう側には別会社の工場の正門がある。
信号が青になり、私は右折で2車線ある車線の右側に入っていこうとした。
向かいの工場からは正門から右左折する車が複数出てきていて、そのうちの1台が左折してそのまま右車線に侵入。
21:55
私の愛車の助手席にオデッセイが突っ込んだ。
すぐさま路肩に車を止めるが、工場からはワラワラと車はでてくるし、信号が変わって国道の車が進んでくる。
助手席側のドアは人が出れるほど開かなくなっていて、下田さんは窓から歩道へ出てきた。
22:00
私は警察に電話をして、事故の状況を伝える。
当ててきたオデッセイの運転手が
工場の敷地に入りましょう!と言って、震える膝で半クラに耐えながら信号が止まるのを待ってバックで退避。
下田さんも、山根さんも怪我は無く無事でよかった。
左のフェンダーが凹んでフロントバンパーに隙間が出来ているし、サイドの豆ウィンカーも凹んでる。
母にも連絡を入れると
私「(前略)…ご飯に行こうと思ったら、車が凹んじゃった。」
母「今日、お父さんが免許証のコピーもって研究室に行くって言ってたでしょ?」
私「あ。忘れてた。」
母「まぁ良いわ。お父さんには電話して聞いておくから。」
私「分かった。じゃお巡りさん来るから、じゃね。」
そうそう。父が仕事が終わったら免許証のコピーを持ってラボに来る予定だったのを忘れてましたよ。
お巡りさんも来て、それぞれ事情聴取をとられたあと、この後は保険屋さんにそれぞれ連絡してくださいね。と言ってお巡りさんは帰っていった。
22:30
保険屋に電話
名刺に事故の状況や連絡先を書いている間に
「おい、事故か~?大丈夫か~?」と男の人がやってきた。
ふと見上げると、
お父さん!!!!!!!!!ゴフッ
その場に居た事故の相手も、下田、山根も私のこの一言に驚いていた。
どこから沸いて出てきたんだ!?!?!?
父「事故ったって聞いたから来たんだけど。」
私「め、免許証のコピーは!?!?!?」
父「まだ無い。心配して来てやったんだぞ~。」
私「あ、ありがとう。」
その後、普通にオデッセイさんに話しかける父。「も~あっち行っててよ~」とウザがる娘。
22:50
全てが終わり、父がコンビニでコピー取るとか言ったんだけど、ここらのコンビニに車が2台も停められるよう場所は無いので目の前の会社に戻ることに。
免許証を返して、父は黒光りするディアマンテに低音轟かせて帰っていった。
そんな車内では、父の登場シーンで持ちきりだった。2人は父を堅気の人間だと思えないと言った。ましてや、私の父だと思っても無い。
そうだよな~。態度デカイし、体格良いし、低姿勢という言葉があるのか不明だし。あの車だし…。
板さんなんだけど、基本も何も体育会系の世界だから血気盛んなその職人気質で、どんだけ弟子に包丁投げつけたり下駄で殴ったりしたか…。(父談)
23:00
改めてご飯に出かけることになった。勿論、私の凹んだ愛車で。
走るよ。走るんだけど、たまに段差で「ボコン」というよ…。
そのたびに、私の気持ちも「ボコン」と凹むよ…。
2人は景気付けにと焼肉をご馳走してくれた。
なんだかごめんよ。
保険屋の自動車整備会社から水曜のお昼過ぎに連絡がくることになっている。
オデッセイは右のバンパーに擦り傷が付いているだけだった。
そして、我が愛車。擦り傷も凹みもあって、ドアが開かないのに…。主がおバカなせいで、痛い思いをさせてごめんよ…。
いくらかかるのかな?お財布も痛そうである。
↓実際は助手席側。
