私。生きてます。

別に、自殺を図ったわけじゃないよ。
さっきからずっと生きてる。


胡坐をかいた上にネコ♂が寝ていて、足の裏にネコ♂の弱い鼻息が掛かって微妙に涼しい。


何度も、何度もどこで死のうか、いつ死のうか考えてて、死んだらどうなるのかって調べたりした。

死にかけた人の話はあっても、死んだわけじゃない。
楽になるとか、より苦しくなるとか色々あって、どの話もやっぱり推論だったり又聞きだったりする。


自分の人生の終わりが見えない。

終わりが見えないと、頑張れないタイプな私。

この苦しい生活の終わりが見えているなら、もうちょっと頑張ってもいいと思うのに、見えないから投げ出したくなる。
そんで、投げ出して後悔するんじゃないかと、投げ出せずにいる。


今、ラボでは皆の実験が上手くいきはじめている。
先生も新しい実験をしたくて、誰にしてもらおうかと悩んでいる。
私が1番出来そうで、理にかなってるんだけど、私に割り振られることは無い。

それは、私が居なくなるから。

魚会議の間、私はずっと黙ってる。
私の代わりに中尾さんがプログレスするからってのもあるけど、データについて2,3言話す程度。


私は徐々に活動を制限して、小さくなって、消えてゆく。

小さく、小さく、小さくなって、そのまま消滅したい。
こんな日が来るなら、もっとちゃんと仕事も頑張ってたはず。


これは本当の自分じゃない！！

仕事を転々として、給料も評価も下がっていって、アイツだけが幸せになってて、私は引き篭もってる。

自由じゃなくてもいいから、普通になりたい！！
普通に。


普通を装って毎日を過ごして、孝伯父のようにある日消えたい。


捨てる神あれば、拾う神ある。

ただ転がされて生きてるだけで、拾われることは無いのかもしれない。


こんな自分じゃなかった。

そういえば、数日前に変な夢を見た。

うちのラボでは無い実験室で、高い実験台に、コンビニの奥にあるようなガラス戸の冷蔵庫。
その冷蔵庫の中には、太さ5cmくらい、高さ120cmくらいのゲルカラムが備えてあった。
カラムの下から結構な勢いで水分が出ていて、バケツから水が溢れて冷蔵庫内が濡れていた。

「先生！水が溢れてますけど？」

振り向くと実験台があり、川田先生が作業をしていた。
先生に何か言われた気もしたけど、捨てていいことにはなっていた。


　　カラム入り冷蔵庫
　　＿＿＿＿＿　　　　
実 　｜　　○←私
験　 ｜
台 　｜○　←先生
＿＿｜
　　

入り口＿＿＿＿＿＿



カラムの脇にお風呂で使うようなかき出し桶と洗面器が置いてあり、「これじゃぁ小さいお風呂だな…」と思った瞬間！私は冷蔵庫の中にいた。

勿論、ガラス戸の向こうで先生は実験中で、右半身が見えている。
しかも、どこから急に！？！？と言わんばかりに山田ラボのジャンボさんと、メガネ君と一緒に何故か裸で、いかにも「お風呂入ってます」的な雰囲気。
目線の高さから、3人とも立ってたんだと思う。普通に会話がされていて、ちょっとびっくり。

どこを隠すわけでもなく、ごく当たり前な感じなんだけど、私はちょっと恥ずかしいような気持ちだけど、いやらしい感じではない。


「とみぃさんて、肌白だね。」とジャンボさんに言われた。

肌白？
何かちょっと引っかかるところがあるけど、裸でいることを思い出し、腕組みするような格好をしたと思う。


「そろそろ出ましょうか。」とメガネ君。

どこへ！？
ガラス戸の向こう側へ？？

そうして、メガネ君が明けたガラス戸の向こう側では、川田先生が服を脱ぎだしていて、先生の小麦色のお尻が見えた。

内心「あちゃ～！ラボヘッドのお尻見ちゃったよ～～」と落胆。


そこらへんで夢から醒めたんだけど、寝ぼけていた私は先生のお尻姿と「肌白？…」と言う言葉を口にしていた。

「肌白じゃなくて、色白っていうんじゃないのか？」



ちなみに、ジャンボさんも、メガネ君も肩上しか見えなかった。
私も裸だったのに、自分の肩下からがよく見えてなかった。
なのに、なんで先生はお尻だったんだろうか…。

その日、先生の顔をみると、夢の中のお尻を思い出してしまって困ったのだが、先生のほうが私よりも色が白そうだ。
あのお尻は先生のお尻ではなさそうだ。

昨日は生理痛で仕事はお休みした。

ずっと横になっていて、夕飯時に無理やりたたき起こされてご飯を食べた。
それからまた居間で横になっていて、腰のだるさと鈍い痛みを感じながらウツラウツラ寝ていた。

ずっと寝ていたせいもあって、寝付けずにネット三昧していたんだけど、やっぱり生理痛で微妙に腰周りが重い。
さらに、ネコ♂が胡坐の上に居て重い。


「あ～ちょっと、足痺れた。コーヒーいれてくるからどいてくれ。」
とネコ♂をどかし、台所へ立つ。

走り回るネコ♂を小声で呼んで、「走っちゃダメでしょ！座ってなさい。」と説教。
足元に座り、見上げる姿で目を細めるネコ♂。「怒られた～」っていう顔をしている。

分かったんだか、分かってないんだか…。

イヌな性格で、構ってちゃん。呼べばすぐにやってくる。玄関に迎えにくるハチ公っぷり。よく喋る。怒られると反省の色を見せる。

コイツ本当にネコなのか？

ネコ♂が日本語を話せたら、毎日どんな会話をするんだろうか。
話せなくても、意思の疎通は出来ている。
科学者として証明できる理論は無いが、テレパシーみたいな感じ。
何か、前頭葉にイメージが湧いてくるっていうか、パッと浮かぶ感じ。

「エサが欲しい。」と鳴いているのを知ってて「ん？構ってちゃん？」と抱っこすると抵抗する。そして「エサ！」と鳴く。
(*￣m￣)ﾌﾟｯ　分かってるよ。

膝の上で寝てても、うっすら目を開けて私の様子を窺ってるときがある。
私がコーヒーだ、タバコだ、と立ち上がるのを気にしているようだ。

撫で繰り回して「人間になりたいと思う？お姉ちゃんの子供になりたいと思う？」とか聞いても返事が無いのは、そう思ってないんだろうな。

昨日は魚会議前半で、五十嵐さんと学生君がプログレス。
今日は魚会議後半で、ペコさんと中尾(私)だった。


先週7種類の魚を使ってin situした結果はまだコンフォーカルで撮り込んでる最中だから、昨日の夜中までに撮った7種類の画像をそれぞれ大きく印刷して経過としてデータを報告した。

どれも見栄えだけはとても素晴らしい中、コントロールの切片だけはヨレたり、めくれてたり、ちぎれてたり…
いや、シグナルはバッチリ美しくSN比も良い！
だけど、コントロールの切片がね…。


来週また新規のプローブを使ってまた7種類の魚でもin situをする。


勿論、切片を無駄にしないように慎重に慎重に。


それが出来たら、中尾さんが論文をまとめにかかるだろう。

今日は超ロングスカートを履いている。

午前中は五十嵐さんに。午後は中尾さんに「床掃除してるよね。」と言われた。


そうですね。


階段は昇りにくいし、椅子のキャスターには巻き込むし、低いところでの作業はしにくいよね。


いいんです。